活動を通して関わる人に笑顔を灯す!!

ー名桜大学人間健康学部看護学科4年次 城間美貴


1年次:海外へ行く前に自分が住んでいる地域での活動が必要だと思い、貧困支援をしているNGOや地域の公民館で健康チェックなどのボランティア活動へ参加(3年次までしてました!)

2年次:東ティモールやラオスにスタディーツアーで行き、現地の方々と交流したり、活動している日本人と会った。

3年次:沖縄県の国際交流事業で海外へ移民したウチナーンチュとの交流と移民の歴史を勉強しにペルー行った。その経験から第2回世界ウチナーンチュ学生サミット(WUSS)の実行委員長として活動。あと、フィリピンへ語学留学。

4年次:Barefoot Doctors Okinawa/Myanmarの短期インターンとしてミャンマーで活動。日本国際保険医療学会学生部(jaih-s)の総会班リーダーとして2017/4~11まで活動。


―みきさんはとにかくアクティブで色々活動されていますが。海外で一番印象に残っていることはなんでしょうか?

 4年次の夏期休暇で行ったミャンマーかな。そこでNGOBarefoot Doctors Okinawa/Myanmarhttp://barefoot-doctors.org/)で短期インターンとして関わらせてもらった。その時に先天性心疾患のファロー四徴症を患った5歳の女の子の問診をして、看護記録のようなものを作成したの。その記録は他のインターン生に英語翻訳してもらって、彼女の生活状況や身体状況などを現地の医療者に共有するのに使ったよ。

 彼女は私が見てもわかるくらい症状が進んでいて、少し動いて遊ぶとすごく苦しそうだったの。問診とったけど、その時はそれしかできない自分に無力感を感じた。

 あとは、Barefoot Doctors Myanmarがメインでやっている八角平和計画の調査に同行して現地の様子を見に行ったり、セックスワーカーの自助グループ、エイズ孤児や虐待されて保護されている子達に会った。そこで出会った人たちから色々とお話を聞かせてもらった。みんなたくさん辛い経験をしてきたんだよね。けど驚いたのは、その話を突然来た私たちに嫌な顔をせず話してくれたこと。数ヶ月前まで虐待を受けていた14歳の女の子に聴いたの。「なんで私たちにここまで話をしてくれるの?」って。彼女は「私たちのような存在がいることを知って、日本のみんなに伝えて欲しい」って言ったの。それ聞いた瞬間、彼女の強さに涙が出そうで、言葉に表せないくらいの衝撃を受けた。

 あと、全てのNGOが国際協力をしているわけではなく、自己満になっている実態も目の当たりにした。これまで私が見聞きしてきた部分は国際協力の表面的な部分だったんだなと思った。日本は社会保障制度が整っていて、国民皆保険だからみんな保険で病院へ行くことができる。日本の社会保障制度ってすごくいいよね。だから「保険がないなら、日本と同じ制度を入れたらいいんだ」と思う。だけど途上国の人達は11日を生きるのに必死で保険を払う余裕はない。そんな現実をたくさん見てきて、国際協力をするためには、まず『現地の生活』を知ってからじゃないとだめだなって。そうじゃないと自己満な国際協力になってしまうと感じた。あと、ミャンマーには現在ロヒンギャ難民の問題があるんだよね。この問題に対しても宗教や歴史を知らないと、なぜこのようなことが起きているのか分からない。そんな状態ではその人達に寄り添うことはできないと思う。寄り添えなかったら1人よがりの自己満な関わりになったり、本質的な問題にアプローチすることはできないなっていうのも改めて痛感した。

 

 

QJAIH-Sという分かりにくい団体に入っているようですが、どんな団体なんですか?

 確かに分かりにくいよねー自分も最初、何の組織かも分からないし、まず、読み方が分からなくて読めなかった。私は12月まで日本国際保健医療学会学生部(jaih-s:ジャイフエス)で活動してたの。以下、jaih-sホームページ(→http://jaih-s-hp.sakura.ne.jp/date/)から引用

 日本国際保健医療学会 学生部会(Japan Association for International Health, Students Section:通称jaih-s ジャイフエス)とは、学生を対象に「国際保健に関わる人材育成」に取り組んでいる学生団体です。

 全国にいる国際保健に関心を持つ様々な分野の学生に対して、地域格差のない情報や機会の提供を行い、世界で活躍できる人材を育成することをもって日本及び国際社会に貢献することを目指しています。』

 任期は半年ずつで、入る時期によって班も変わるんだけど、私は後半で活動してた。後半は11月〜12月あたりで開催される日本国際保健医療学会学術大会で学生向けの演題を企画する総会班っていう班があるの!私はそこに所属して、一応、リーダーさせてもらってました笑。

 ちなみに前半は10月〜3月に活動する人は前半と言われて、4月〜9月で活動する人が後半と呼ばれるの!日本の学期始めとずれるから変な感じかもしれないね笑。ただ総会班はちょっと変わってて任期が長くて4月〜12月となってる!

 

 

JAIH-S総会斑に入っていて、得たものはどんなものがありますか?

 4月から活動していくなかで、企画書を書き、それを全メンバーと審議して講師依頼して、先生方や学会の事務局と調整して、抄録書いたり色々なことさせてもらった!私は国際保健に関わっている先生方から色々なお話を聞いて、自分の将来に繋げたかったからこの総会班を選んだ!あと、学会なら先生方に直接お会いしてお話ができるし、いろんな演題聞いて勉強もできると思ったの♪

 活動したことで得たことはこれかな!

   企画書やメールの書き方、名刺交換の仕方とか社会のマナー。

   個人ではなく組織での動き方。

   国際保健の知識(企画を作るためにいろんな論文読んだり、勉強会へ行ったりした)。

   国際保健や国際協力に興味を持っている全国の学生との繋がり。

   国際保健でご活躍されている先生方との繋がり。

   マネジメント力(班のマネジメントや自分のマネジメント)。

他にもありそうだけど、現時点で実感してるのはこれくらいかな!

 

―国際保健、看護に強い思いがあるのは分かったのですが、その思いを持つに至ったきっかけはありますか。

 うーん。最初は国際保健、看護に興味を持ったというよりは国際協力をしたいと思ったことが先かな!高校3年の時に地理の授業で先生が「ホテルルワンダ」っていう映画を見せてくれたの。

この映画は1994年のルワンダで起こった大虐殺の話で、実話を元にしてるの。もうね、これ見た瞬間、衝撃的すぎて教室で号泣して、心にぽっかり穴が空いた感じになって放心状態になって、自分の辛かったこととかなんかバカらしくなってきたのね笑。発展途上国のこと調べるようになってから益々、「そこに行かなきゃ!」ってなって国際協力を目指すことになったんだー。

 そして、私が国際協力で関わることでそこにいる人たちが『笑顔』になって、生きる希望を持ってもらいたいと思うようになった。けど、国際協力っていろんな職種があってすごく漠然としてるわけよー。だから、職種を絞るために色々調べたんだけど。医療だったらどの国でもニーズがあって、看護師は私に向いてるかなと思ったわけ!だから、今、看護を専攻してるって感じかなー!

 国際協力への意思が強くなったのは、これまで訪れた国で出会った人たちが私にとても良くしてくれて、初対面なのに家族のように接してくれたことが大きいよ。その人たちは日本がとても好きで、その理由は日本と海外の歴史が関係してた。(ミャンマー→http://www.mag2.com/p/news/142153)。それに私は知らなかった、海外に移民したウチナーンチュが沖縄復興のために海外から支援をしてくれたこと(海外移民が沖縄復興を助けた話→http://rca.open.ed.jp/city-2001/emigration/cont/e_4_tf.html)。

 そのことがとても恥ずかしかったし、海外の人にすごく申し訳ない気持ちでいっぱいになったの。だから、それを知ったからにはもっと日本や沖縄のことを勉強して、大学で学んでいる看護をはじめとする色々な知識でたくさん恩返しをしたくなった!

 きっかけの部分ではルワンダの虐殺のことがあったから、最初は難民とか貧困とかそういうところへの国際協力が強かったんだけど。とにかく今は全ての地域を活動の対象としていて、私の関わる人たちが笑顔でそれぞれの夢に向かっていけるように私が持ってる技術や知識でサポートしたいと思っている!

 

―これからも国際協力で活動していく、みきさん次なるフィールドは?

 まずは青年海外協力隊に行く!先に看護師として病院で働くんじゃなくて、協力隊に行くの!これにはちゃんと理由があって、派遣された現地のコミュニティと繋がって本質的な問題を明らかにする力とか語学力とか、協力隊で得られたことを臨床にいかしたいと考えているんだ。沖縄では、各離島・僻地で文化が異なったりするから、それぞれ異なった関わり方を発見することができるし。それに観光産業が盛んだから外国人観光客に対しても関わる機会が多いから、協力隊で得た経験を活かせると思ったの。あと、周りに新卒で協力隊を目指した看護学生の例がなかったから、挑戦したいと思った笑!

 これはちょっと先のことだけど、大学院にも進学して沖縄での臨床経験と協力隊での経験から得たことで研究もしたいと思ってる♪そして、いつかはNGOとか国際機関とか世界をフィールドに活動できたらいいなーと思ってます笑。大きい夢です笑!!

 

 

―名桜大生や新入生に一言

 名桜大学は北部にあって、田舎と思うかもしれないけど、地域との繋がりの大切さを感じさせてくれるような環境が整っていて、これからの社会を作っていく私たちができることを発見できると思います。

 私は最初に述べたような経験をしたことで、これからの日本や沖縄、そして海外に貢献していくにはどうするべきか?などを考えることができました。そしてその道に進むために勉強をしてこれたのは名桜大学に素晴らしい先生がいたことがとても大きいですね。

 看護学生であっても英語など語学の勉強、他学部の勉強にも参加しやすく自分次第でどんな大学生活でも送れると思います!『5年後、どんな自分になりたいですか?』想像してみてください!そんな自分になるためには名桜大学はいい環境だと思います♪

(2018, 1,14  EDITOR:川名友明)

 

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